「洛北ゆかりの幕末女性達の跡を訪ねて」・・・一乗寺界隈・・・
金福寺〜詩仙堂〜円光寺〜葉山観音〜一乗寺下がり松
■金福寺(300円) 舟橋聖一の「花の生涯」ヒロインとなった村山たか(かずゑ)が,晩年を過ごし,天涯孤独となった彼女は弁天堂の建立など,多くの遺品を残した。 与謝蕪村らが復興した芭蕉庵は,洛北京都の展望に優れ,境内には芭蕉,蕪村,虚子の他,多くの俳句碑が残る。 ■詩仙堂(500円) 徳川家康の元家臣石川丈山は,書,漢詩,作庭に才能を発揮,天災地変をまぬがれた建物と庭園に往時が偲ばれる。 幕末ファンの方なら,勤皇の志士梅田雲浜が,門弟に宛てた手紙をこの建物のどこかで目にすることでしょう。また,非公開ながら長州の久坂玄瑞,寺島忠三郎の位牌があるとか。
■野仏庵(500円+抹茶付) 幕末から明治,大正,昭和と生き抜いた元老,西園寺公望ゆかりの茅葺長屋門,茶室の陶庵(公望の号)席を通って行くと,見事な庭園が目に入る。また,雨月物語の作者上田秋成ゆかりの部屋の趣もよい。
■葉山観音堂 梅田雲浜の妻信子は,貧しく短い生涯ながらここで,夫を支えいくつかの歌を残した。 観音を信仰した光子親王(元搖院)は,北に位置する修学院離宮を造った後水尾天皇の第八皇女として生まれ,観音堂南隣の林宮寺宮墓に眠る。
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