サウ、ホハユ、ホニサ

H.16.1.27
seiki隊長以下6名


 近鉄京都駅を8時54分発天理行の急行で
出発,今日は良い天気になりそうだ。
  電車内でも趣味の同じもの同士,よくしゃべ
るなぁ。
  南へ向かうほどに建物の軒が低くなり,田園風景が広がってくる。奈良はいいなあ。

 天理駅へ到着すると,食料の調達後タクシーで石上(いそのかみ)神宮まで行く。
  前回の東海自然歩道の続きを歩くためである。
  境内に入ると,万葉歌人柿本人麻呂の句碑が迎えてくれる。この神社は,国宝の七支刀で有名で,杉の巨木に本殿入母屋造に桧皮葺屋根が 独特の雰囲気を醸して,空気が凛としている。しかし,鶏の声がちょっと煩い。






  国道25号線の交差下を過ぎると,内山永久寺跡に出た。かつての大寺院も今は池しか残っておらず,のどかな田園風景で,その池には氷が張っており,芭蕉の句碑が建つ。










  右手に奈良盆地を見ながら山辺の道は,右へ左へと曲りを繰り返す。畑には柿樹林が続いて,道標やトイレも完備され,無人野菜販売所や休憩茶店がほっこりとハイカーを迎えてくれる。奈良はいいなぁ。
 一変に奈良が気に入った。また社寺,古墳,歌碑が到るところにあって,なんともいえない雰囲気だ。これは奈良出しか味わえない空間だろう。いつかは一人で野宿をしながら歩いてみたいと思った。








  長岳寺の入り口に「トレイル青垣」という休憩所があって,職員が常駐,散策コースの紹介コーナーがある。窓からは,崇神天皇陵が間近に見られる。こちらで119歳まで生きたという崇神天皇に思いを馳せながら,昼食を頂く。seikiさんの自宅でとれたという蜜柑を頂いた。蜜柑の植えられる庭があっていいなあ。











  やがて景行天皇陵が田んぼの中に見えてくる。入り口は西の国道に面しているが,御陵は玉砂利の向こうに鳥居と松をはじめとした常緑樹が美しい。景行天皇はヤマトタケルを始め,80人の皇子女の父にあたるというが,大和朝廷が確立された頃の大王だったのだろう。
 まもなく柿本人麻呂の亡き妻を想い慟哭したという歌碑が建つ。ここは衾道。









  左前方に三輪山が見えてくる。三輪明神の御神体がこの三輪山だといわれ,正式には大神(おおみわ)神社というそうな。大和の国の一宮で延喜式内社でも最も古い神社の一つだそうだ。
 桧原神社からは奈良盆地が良く見えて,大和三山が盆地の中に浮かぶ。その奥には青い生駒連峰がある。我文芸クラブのメンバー達の歌が楽しみなような,黙っていてほしいような京都とはまた違う奈良の魅力に触れたハイクでした。





たくまろの世界     野宿と山歩き