6月14日,東日観光の長井さんから格安航空券をゲット。安かったがキャセイ・パシフィック航空は,香港の会社で,香港乗換えのためバンコク到着が23:50,日本時間の翌1:50となった。空港からバス待ちをしていると,タクシーが盛んに「もうバスが無い。安くするから乗ってくれ。と誘う。「ノウ,サンキュー。」と断るチュウやん。深夜というのに湿度も気温も高くて汗が吹き出る。30分ほど待ってやっとバスが来た。しかし,完全に止まらず乗客は飛び乗ってゆく。降車の際も一緒で,深夜のためか良く飛ばす。バス代は5バーツと待った甲斐があったが,まるでレーシングカーのように車線変更のたびに Gがかかる。よく事故が無いなあ。1:30ホワランポーン駅到着,駅構内で雑魚寝の人等を掻き分けATMでタイバーツを引き出してホテルへ。ホテル予約しといて好かったなあ。風呂,クーラー,ビールがウレシイ!2時過ぎに就寝,チュウやんの寝つきのよさがうらやましい!

 6月15日,8:00起床。2千円程度のホテルでも,ホテルは朝食付きだ。荷物を預けてホアランポーン駅前からバス53番でヤワラー通から歩いて南のサンペーン・レーンという怪しげな店が建ち並ぶ隘路を通って,パフラット市場へ行く。ここはインド系の住民居住区だそうで,インド風情が興味深いが,屋台のスパイスでか咳がよく出る。シルク?様のブラウスが安い!思わずゲット。
 チュウやんが,路上の果物店のドリアンを食っていこうという。噂ではあまりドリアンに好い印象が無かったが,いやいや同意するものの,ナント!臭いもほとんど気にならず食感は以前故郷で食したポポウに似て,トロピカルな香がしてしかも濃厚であった。想像より少し小粒で,品種改良されているのかもしれない。
 昼はチャイナタウンのシーフード屋台にあるリキでタイスキを食べた。タイ風のしゃぶしゃぶといったところで,シーフードが美味しい。タレの緑のみじん切り風の食材を何かとつまんでみると,青色唐辛子で口中や唇まで激辛状態となった従業員はカメラを向けるとポーズを取り,とても人懐こい。満腹状態でホテルに向かうが,裏道は昼間から怪しげなお姉さんらが微笑みかける。チャイナタウンは表も裏も活気に満ちていた。
 ホテルでザックを受け取り,再びバスでカオサンへ。バス代5バーツ。ゲストハウスは,カオサンの南通のニュージョーで,ツイン,エアコン,ホットシャワー付きで550バーツ。
 再度荷物を置いて,レストラントン・ポー横からチャオプラヤー川に出て,船(距離によるが10バーツ)でスカイトレイン(BTS)のサパーンタークシン駅北側のシャングリラホテルへディナークルーズの予約を取りに行く。17日の夕食はディナークルーズと決定1400バーツ。
 BTSに乗って,4つ目の駅サラディーンへ(20バーツ),歓楽街のタニヤー,パッポンを見学,有名なゴーゴーバーは,ビール80バーツでOKとのこと。強引な誘いと怖いもの見たさで入ると,中央お立ち台で悩ましい下着姿のお姉さんたちがビートに乗って腰をクネらせて,こちらへ流し目を送る。そのうち一人がテーブルに来て,片言の日本語で「ドリンクいい?」とか,ブラジャーに手をかけ「チップ入れて。」とか,「2階へ行こうよ。」とかいろいろと誘ってもらったが,断ると思い切りホッペを膨らませて席を立つ。可愛いなあ。写真が撮れないのが残念。
 夕食は日本人の経営する「ミズキッチン」というレストランに行って初めてトムヤンクンを食べた。旨い。辛い。酸っぱい。病み付きになりそうだ。世界は広いなあ。


 6月16日 7:00起床。今日は国立博物館へ行く日だ。その前に朝食は,カオサンの屋台を探す。カオサンはゲストハウスや屋台,レストラン,観光案内所など外国人,特に西洋人が多いように思う。夜の繁華街もこの時間はさすがに閑散としており,タナオ通西裏に麺屋台を発見,タイの麺は味付けを自分でする。不思議と砂糖と唐辛子が合う。20バーツ。
 博物館では水曜日は日本人のボランテァガイドがあるという。受付前にガイドの方が待っていてくれた。仏教の起こりとバラモン教の関係,日本との伝播の違い,天部の特徴など大変参考になった。感謝感謝。
 昼食は南隣のタマサート大学の学食に行く。途中で道を親切に教えてくれる人だと思ってると,トゥクトゥクのおっさんだった。極めつけは大学内で,「日本人か?私は先生。」と高飛車に問う声に振り返って話をしていたら,タクシードライバーで,安い観光地へ連れて行ってやろうとのことだった。タイは面白い!学食の屋台は30バーツほどで美味しかった。また食後のマンゴーも甘くて,もうアロイ マー カップ!
 バス53番で,ボーべ市場へ移動,5バーツ。衣料品が安い。Tシャツのデザインもミエミエのパッチモンで面白い。同僚用にホンダ,ヤマハチームデザインのシャツを買った。1枚120バーツ。5枚で450バーツ。その後,ベンツマークの短パンがあった。こちらのほうがインパクトは上だったなあ。
 エアコンバス48番でサヤームへ移動,ここは若者の町で,原宿や渋谷の様という,よく見るハンバーグ店やCD店がある。タイも貧富の差が激しい。伊勢丹を北にインドラ・リージェントホテルで,タイ舞踊晩餐会を申し込む。18日の予定で700バーツ。
 ホテル南側のプラトゥーナーム市場で突然のスコール,衣料品店兼食堂に飛び込み鶏唐でビールを飲みながら止むのを待つ。下着の補充にビール飲むので負けてもらった。

 またバスで移動,キックボクシングを見る前に,北隣のリキッでタイ風焼き鳥を肴に夕食を取る。焼き鳥は1人前でよかった。1人前でもすごい量だ。クン・オプ・ウンセン(海老と春雨の香味蒸)が旨かった。
 キックボクシングは,予算の関係で3階席(600バーツ)から観戦。戦い前の舞が懐かしく,試合が盛り上がると笛などの楽器のリズムがそれに合わせて盛り上がってくるのがいい。3階席は博打のためか,選手の一挙手一動に歓声が上がる。我々の目前で札束が飛び交う。
 バスでカオサンで下車,カラフルな看板,路上にあふれる屋台,ビートの聴いた音楽,タクシーやトゥクトゥクの客引きの喚声がごったがえす。それでいてチョットおしゃれな街カオサン。コンビニでビールを買いゲストハウスに帰る。クーラーが有り難い。


 6月17日 6:00起床昨夜は飲み過ぎたみたいだ。バスの53番でホワランポーン駅にから,運河を挟んだ旅社クルンカセム・シー・クルン(京華大旅社)に宿を取る。ツイン・エアコン・バスタブ付きで600バーツ,ここはミネラルウォーターと石鹸が付いている。
 ホワランポーン駅のフードコートで朝食,の予定が時間が無い。8:20発のエクスプレスでアユタヤーへ出発。とても特急とはいえないようなディーゼル車だが,9:41アユタヤー着とのこと。途中で弁当の車内販売があり,朝食を取る。
 アユタヤー駅でトイレをすると,チップ3バーツを取られた。車内で済ましとくべきだった。駅前でレンタサイクルを借る。さあ出発と自転車の乗るとすぐに渡船に乗ることになる。人と自転車で4バーツ。河岸はミゼットのようなトゥクトゥクが走り回って,食堂などの店舗が並び活況だが,バンコクから見るとまだおとなしい。交通量が少なく自転車が快適だ。ワット・プラ・マハタートの史跡は,この町の栄華と悲劇を今に語り,首の無い仏像は破壊の惨さを伝える。愛嬌あるトカゲがこの場を和ます。ここのトイレは,チップが5バーツと上がっていた。
 自転車で街区を回り,郊外の日本人跡へ行く。遠かったあ。入り口で地元民が,円のコインと札(千円)を両替してくれと言っている。コインではバーツに交換できないらしい。交換してあげたらチップをくれ。というので断る。あつかましい奴らだ。山田長政像の展示場で,思わずタイシルクの民族衣装を買ったが,バンコクでもっと安く売っていたらしい。帰りにチュウやんの自転車が,パンクしていた。絶対あいつらの仕業だ。歩いてすぐに自転車屋があったので,修理を頼み隣の路端屋台で昼食を取る。冷麺風の食物だが,生ぬるくてお腹の心配したがどうもなかった。ビールがよかったかな。そんなことないか
 14:05アユタヤー出発,15:40バンコク到着。旅社でシャワーを浴びてトゥクトゥクで今日のナイトクルーズの出発地,シャングリラホテルに向かう。道中でカメラを向けるとポーズを取ってくれる若者が多い。シャングリラホテルは一流ホテルで,全部屋リバービュー,ゴージャスなプールがライトアップされている。思わず時間までプールサイドでくつろいだ。
 船内の半数は日本人のようだ。しかし全員がパートナーと一緒で,ムサイ男同士は我々だけのようだ。こうなったら一杯食ってやろう。食事はバイキングで,スープはポタージュ,コンソメ,トムヤンクンなどから始まり,洋風,和風,タイ風,中華風と大変美味しく,フルーツやデザートも多種多様だ。飲み物は小ビール190バーツ。銘柄ノミネイトはと聞かれ,アサヒと答える自分が情けない。食後の船外デッキに出て,風を受けながら夜景を楽しむが,アベックのための景色だなこれは。
 その後,BTSでナナに移動,この付近は外国人が多く比較的安いホテルが多く,雑貨や飲み屋が賑いを見せている。イスラム系の屯するホテル。怪しげなお姉さんが流し目を送るマッサージ店。すれ違う女性グループからわき腹を突かれ彼女たちの笑顔にビックリしていると,その道のお姉さんとのことだった。バンコクは将に国際都市だ。

6月18日 7:00起床ホアランポーン駅のフードコートで朝食を取る。麺類もおかず入り?丼も30バーツ程度で,結構いける。食事後駅前に屯しているチュウやん馴染のガイド,リンゴちゃんの口利きでガンシューティングの交渉が成立,タクシーで王宮付近の地方防衛局のに向かう。チュウやんはタイ軍隊の指導でピストルの実射,私は東隣のワット・ポー観光へと向かう。
 1時間後に再開,時間があるので,王宮とワット・プラケオ観光へと予定変更する。途中で,不意のにわか雨に会い,駆け込んだのが国防省らしく,玄関前は拒否されて守衛の工作物に駆け込む。守衛も鉄砲を持っていた。チョット違和感が。スコールが通り過ぎ王宮へ,ヒスイの仏像,黄金の仏塔,各宮殿とここはタイの軍隊が守っている。
 昼食は,リンゴちゃんの提案でチャイナタウンに帰り,再びテキサスのタイスキを食べた。彼女はタイスキの具にはじめて見る豚らしき臓物を注文して,美味しいから食べろと勧めてくれたが,日本のモツ鍋ように臭みを消していなく,やや生臭かった。しかし不味くはない。
 彼女にガイドのお礼を渡して,一時宿に帰る。一時的に猛烈なスコールで,傘は役に立たないと思われる。帰っていて良かった。一服後,セントラル・ワールド・プラザへ買物に行き,奥さんから頼まれていた下着類を買う。ワコールの下着が大変安い。この買物だけは帰ってから誉められた。190バーツを奮発して,サンダルも買う。古いジョギングシューズに暇を出す。しかし,蒸れっ放しの素足に突然のサンダルと水溜りを歩くためか,早速靴擦れを起こした。
 そして,インドラ・リージェントホテルに到着,もうタイ舞踊の食事時間は始まっていた。矩形の8人がけテーブルに米国人2名,オーストラリア人2名,名古屋の旅行女性2名と,僕らが食事を共にした。上品な食事で,特にチキンカレーの味付け(旨味?)は一級品だった。舞踊は良くわからないが,しなやかな身のこなしや目の位置など奥が深そうだし,指先の曲りがスゴイ!
 帰りはバスを乗り継いで,ゲストハウスまでたどり着いたときは少々疲れと,靴擦れでダウン寸前。

 6月19日 6:30起床,今日は帰る日だ。駅前のフードコートで最後の朝食を取る。軽くフルーツ3種類(ドラゴンフルーツ・ナタデココ・ようわからん)とコーヒーを食べたが,フルーツは異常に甘い!出発までに付近の果物屋さんでレイチ,ドラゴンフルーツ,ランブータンをすこし買い込んだ。とても新鮮だ。これって違反?
 空港への車窓からは,タイの貧富の差が垣間見える。日本も2,30年前にはこのような景色が見られた。それにつけても思うのは,敗戦後復員してきた人々を中心として,ほとんど戦勝国に分断統治されてきた様相の日本を再興した世代の努力と,不幸にしてなくなられた英霊に感謝せずにはいられない。
 空港でタイの旨い酒を見せてくれというと,「このウイスキーがいい」と免税店の売り子がいうが,VSOPと書いてある。ブランデーやん!でも安かったんでおもわず買ってしまった。
空港を11:30に出発,ベトナム上空,トンキン湾,台湾上空と初めて見る景色に,地図好きにはたまらない魅力だ。しかし,機内のビールも捨てがたい。
 今回のタイ旅行は,先輩のチュウやんのご好意と,飽くなき探究心の蓄積のおかげで,大変有意義な旅となったことを感謝します。




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先輩のチュウやんからタイ旅行のお誘いを受けた。交通費を除けば,3万円で行けるとの話に飛びついた。



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