立山から剱

99.7.23~24
単独


 723日朝一番のケーブルカー,バスを乗り継ぎ室堂へ,水も補給して730出発,室堂山から浄土山へ。浄土山からの立山眺望に後数時間後にあの稜線を行く自分を重ねて感無量だ。
 一の越から雄山への急登にザック内の水の容れ過ぎ(2㍑)に後悔しつつもなんとか雄山山頂へ,ラーメンがうまい。10 30雄山を後に,めっきり少なくなったハイカーの中,後立山のパノラマを右に,室堂の緑と雪のコントラストを左に,至福の縦走を楽しむ。都会のしがらみが洗い流されて純情無垢な少年(?)に帰るようだ。
 1300別山山頂からの剱岳は,他を圧倒する孤高の山塊で,思わす鳥肌が出て鼻腔に違和感を覚える。物心ついたころの厳しく逞しい親父を思い出してしまった。たまには親孝行でもしようかな。
 今日の宿泊地の剣沢へは,剣御前を通らずショウトカットで,1400剣沢キャンプ場へ到着,ビールが美味いがロングサイズ700円はないだろう。因みにテント代は500円だと。700円で現実に舞い戻る哀しさよ。


 724430起床,残念ながら今朝の剱は雲の中,気を取りなおし,ザックを剱沢山荘にデポしてから530剱山荘を出発,一服へと登る。振り返ると沢の雪渓に山荘から御前荘への登山道の直線が美しい。前を見ると,前の絶壁が迫り,まだ後ろに本剣への登りがあると思うと喜びと不安が心肺を駆け巡る。鞍部には先行者のザックがデポしてある。
 630登頂,かにのたてばいで渋滞するがやっと岳に立つ730。しかし,ガスは晴れず,写真を撮っただけで空しく下山開始,雷鳥の出現で先行のおしゃべり団体ハイカーをやり過ごせた。ラッキー!
 一服まで来ると,別山の優雅なスカイラインが美しい。今ころになって晴れてくるとは。心の暗雲を振り払い沢まで一気に下山,デポした荷物を整理して1030出発,御前荘から振り返ってもやはり,本は雲の中に,空しく雷鳥平へと下る。ここで温泉に浸かりもう一泊の予定だったが,雷鳥平はあまりの好天で日陰がなく,地獄谷,みくりが池を巡り,今宵のビールを楽しみに立山駅へと降り立った。1450

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